年中行事、今年も凛子と一緒に 西日本 南下の旅。
駅までの歩き時間で、凛子がドライアップせぬよう 保冷剤と握手させつつ…
喧騒を掻き分け、やっと 着席、ほっとすると…
『それ、なにー?』と、目を輝かせた 隣席 お婆ちゃん。
『良かった!動物 お好きなら…』と、近くに置くと 躊躇うことなく『ツルツルやわー!』と 撫で撫で。
瞬時に ウマが合うって お互いにわかるもので。 意気投合し 馴染みかのように 日々の話題に展開。
『忙しいんだわ、もう時間ない!』
腰の曲がった白髪のおばあちゃん…『お仕事、何してるん?』、
『ちょーこく家!』
なんと、三島喜美代 女史であった。
『彫刻いうてもな、いろんな素材で作んねん。ゴミをな…』etc
この前の大英博物館の展示についても、『はいはい、やってたねー!』、『そーなんよ、注文 沢山きて大変やねん』。
私の職業も耳にし、ベーコンの 不気味な絵について大盛上がり。
ただ、『普通じゃいかん。一歩、はみ出さな。
先天的に持ってるセンスがある。
そこに気付いた他者が それを引き出してあげな。
そうやって 示唆したら、私よりも 先を行った子、いるわ』。
それが 桑田 卓郎 氏。
たしかに ググると こりゃ 異彩を放ってる。
『もう今は 嫌な事あっても 悩まんくなったよ。
仕事したりして、すぐに切り替え。
歳のせいかなぁ…若い頃は 違ったなぁ』と穏やかな笑顔。
本質をも語りつつ、随所で 凛子に意識が向くようで、
『動物、好きやねんけど 行き来で世話ができん。神経を向けれない。
この子だけでは満たされないわ。もっと やりたい事 いっぱいよ!やっていきたいけど、時間ない』と、
目を輝かせながら 殻や枠を ひょいっと超えている良い意味での 爆発感。
確かに日々のスケジュールは 私なんかより 忙殺を極め、世界とやり取りしつつ 作品も創り…
おおいに刺激を受けたわけです。
つい半年前も こんな感じで、逸材と遭遇した際、
親友からは『必要な時に 必要な人に 出会うもんだよね』。
コミュニケーションは量より質。一期一会で その後の人生を左右する事だってある。
建設的な エネルギーに 遭遇し、乗り換えまで
スマホを充電器に繋ぐ間さえ無く、喋り過ごせた 感慨深い 帰省の始まり。